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大友克洋 原画監修 陶板レリーフ「ELEMENTS OF FUTURE」

Behind The Scenes
大友克洋 原画監修 陶板レリーフ「ELEMENTS OF FUTURE」

東京科学大学 大岡山キャンパス

調和しつつも存在感を放つ、迫力ある3Dアート。

制作のポイント

細部にまでこだわったダイナミックな造形と、美しい釉薬が織り成す比類なき世界観

ELEMENTS OF FUTURE 正面

万物を構成する5大元素に、人間や都市、科学、文化、アートなど新しい元素を加え、混沌とした世界の様相を表した作品。難易度の高い円球状の二重構造でつくられ、渦中心部の青い空洞には、学生たち自らの手で未来を創造して欲しいという作者・大友克洋氏のメッセージが託されています。


チャレンジングだったこと

「ELEMENTS OF FUTURE」製作風景
「ELEMENTS OF FUTURE」製作風景

作品はこれまで工房が手掛けたことのない構造だった。直径5メートルのお椀型の半球形で、しかも二層構造。常に新しいものに挑戦する大友氏らしい提案だった。

「人間とか都市、科学、政治、文化、アートなどのエレメントが渦巻いて、中心の虚空の中に吸い込まれていく。そこから何を生み出していくかは君たち学生が考えてほしい」と構図に託した。

「ELEMENTS OF FUTURE」製作風景
「ELEMENTS OF FUTURE」製作風景
「ELEMENTS OF FUTURE」製作風景

作品は形が形だけに、原画が出来上がってから完成までに1年7ヶ月を要し、565ピースの陶板で構成された作品となった。


完成して

「ELEMENTS OF FUTURE」正面
東京科学大学 大岡山キャンパス 「Hisao & Hiroko Taki Plaza」の入り口に飾られた、『ELEMENTS OF FUTURE』

2020年12月、隈研吾氏によって設計された建物のこけら落としと作品の除幕式が同時に行われ、隈氏にして「この作品は僕の建築の価値を上げてくれた」と言わしめた。

このアートが国際交流拠点Taki Plazaのシンボルとなり、学生たちの憩いの場所にもなっている。ますます進んでいく国際化の中で、この場所からさまざまな交流と交換が生まれています。

作家の言葉

世界を構成すると言われる、地、水、火、風、空の五大元素ですが、科学の無かった頃の時代と比べると随分様変わりしました。
地面は毎日歩いてはいますが、アスファルト、ペーブメントに覆われ、そこから季節を感じる事は出来なくなりました。
水は水道の蛇口からか、ウォーターサーバーから摂っています。
火はマッチ、ライターで点けますが今は電熱式です。
炎の幽玄さを楽しもうとするなら山へ行って焚火でもしなければ味わう事は出来ません。
高層ビルの上階では風は遮断され、遠く回転する風力発電のブレードが彼方に霞んで見えています。
空も都会では建築物の高さにその面積は狭隘さを増すばかりです。
天然自然の基礎部分の上には様々な文明の興亡、歴史、文化が堆積されています。
世界は良くも悪くもその進歩を止めたりはしません。
我々渦中の人間に世界はどう見えているのでしょうか?
混沌とした様相は美しくもあり、醜悪でもあるのかも知れません。
しかし確実にその上に更なる層を積み上げてゆくときにそれらの元素達は、まったく新しい形となってゆくのだろうと思われます。
まずは新しい人間達、その環境たる都市、科学、政治、文化、アート。
次第にボーダレスとなり抽象化してゆくのかも知れません。
そして、そこに我々が選択出来得る未来がある事を願っています。

作家プロフィール

大友克洋

大友克洋

OTOMO Katsuhiro

漫画家、映画監督

代表作に『童夢』『AKIRA』などがある。ペンタッチに頼らない均一な線による緻密な描き込み、複雑なパースを持つ画面構成などそれまでの日本の漫画にはなかった作風で、80 年代以降の漫画界に大きな影響を与えた。映像では、長編アニメーション作品『AKIRA』、『MEMORIES』、『スチームボーイ』など自ら監督して活躍している。

東京工業大学 大岡山キャンパス Hisao & Hiroko Taki Plaza

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