蜜柑 ミカン みかん

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松山空港に設置されたステンドグラス作品「蜜柑 ミカン みかん」全景

原画・監修

美術家・多摩美術大学客員教授

田窪恭治

TAKUBO Kyoji

2013

縦4.1m × 横6.9m

松山空港 ターミナルビル 国内線到着ロビー中央

作家コメント

私は愛媛県今治市で生まれました。 松山市の番町幼稚園、そして番町小学校に入学し、銀行員だった父の都合で県内あちこち転々として宇和島市立宇和津小学校を卒業しました。 その後、多摩美術大学に進み画家になり東京で20 年余り美術家活動を 続けたあと、フランスで11 年、帰国後香川で11 年と、時間をかけて日常の風景や建築物を表現の対象として制作を続けてきました。
私はこれまで作家として自分自身の感性を何よりも信じて生きてきました。 昨年、松山で個展をしたり、愛媛県美術館で私の所蔵作品の展覧会があったり、また NHK の「課外授業ようこそ先輩」という番組の出演依頼を受け、宇和津小学校でロケをしたりと、何度も愛媛県を訪れるうちに、その私の感性を育んでくれた場所が愛媛の風景だということに気がつきました。
なかでも一番印象に残っている風景は青い空、美しい海を見下ろす段々畑に植えられているみかんのイメージです。 このイメージを私の作品として残したいものだと思っていたところ、今回、松山空港のステンドグラス制作のお話をいただき、私の中で強くイメージしていた愛媛県の空と海とみかんを、愛媛の太陽の光を通した硝子の色や形で表現しました。
美術における社会性を目指し、建築物のデザインや陶板壁画、古い礼拝堂の再生等々、特定の場所にある独特の風景の中で表現行為を続けて来た私は、以前からステンドグラスの制作を一度やってみたいと思っていましたので、毎回、本当に楽しく仕事をさせていただきました。
半年に渡る制作中、湯河原のクレアーレ工房のマイスター、技術の高い職人さん達と仕事が出来たのは私にとって幸運なことでした。どんどん湧き出てくる私のイメージを様々な実験を繰り返しながら作品に反映していただいた工房の皆様には大変感謝しております。
このステンドグラス作品が松山空港の新しい懐かしい風景として長く松山空港を利用される皆様に親しんでいただけたらと思っております。

作品全景

作品全景

ステンドグラス「蜜柑 ミカン みかん」全景

作品全景

ステンドグラス「蜜柑 ミカン みかん」作家監修

作家監修

ステンドグラス「蜜柑 ミカン みかん」作家監修

作家監修

制作コメント

松山空港のステンドグラスは、美術家・田窪恭治先生の監修のもと、日本交通文化協会で企画され、「クレアーレ熱海ゆがわら工房」で制作されました。
ことし春、工房では田窪先生ご自身が、釣竿の先に固定されたコンテで実物大(よこ約7m×たて約4m)の原画を描かれたことから制作がはじまりました。この巨大な原画がそのまま原寸大の型紙となりました。通常は、この原画を元にして工房のスタッフがほとんどの作業を進めますが、この作品では田窪先生が完成イメージに合わせたガラス作りを行い、フュージング技法と呼ばれる複雑なプロセスでは、2層・3層にガラスを重ねたり、フリットと呼ばれるガラスの粉を散らして独特の色と質感が表現されました。その後、田窪先生の感性が見事に表現された重厚なガラスピースの上にステンドグラスの語源となった「ステイン」という絵付け作業を施し、田窪先生のトレードマークとなった”釣り竿”の先の絵筆を使い、ガラス用の顔料で描画を行いました。
素材となったガラスには、一枚ごとに手作りのドイツ・ランベルツ社製アンティークグラスとアメリカ・スペクトラム社製のガラスが使われ、作品全体は約3000のガラスピースを組み合わせて完成しました。

企画 : 日本交通文化協会

協賛 : 日本宝くじ協会

※この作品は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け整備されたものです。

作家プロフィール

田窪恭治

田窪恭治

TAKUBO Kyoji

美術家・多摩美術大学客員教授

1949年愛媛県生まれ。建築家や写真家と協力し領域的に広い活動を始め、過去の建造物を修復再生する活動を行っている。フランス ノルマンディーの礼拝堂再生プロジェクトを手がけ、仏芸術文化勲章オフィシエ受章。

場所 : 松山空港 ターミナルビル 国内線到着ロビー中央

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