工房の建物について
クレアーレ熱海ゆがわら工房は日本有数の温泉地である箱根の麓の広大な敷地(約13,000㎡)に釉薬研究施設、 焼成サンプル室、ステンドグラススタジオ、ショールームなどを備えた工房で、設計デザインは建築家・隈研吾氏です。
工房ではドイツ製のアンティークグラスなど、最高級の素材を用いて、 芸術家・工房が一体となり、人々にゆとりと活力をもたらすアート製作を行っています。また、6,500色にも及ぶ釉薬を管理し、陶板レリーフ、ステンドグラスをはじめとしたパブリックアートの研究、製作にあたっています。第一級の工房にふさわしい環境と設備のもとで「クレアーレ熱海ゆがわら工房」は、これからも多くの作家の方々を迎え、より開かれた製作活動を展開していきます。
隈 研吾/工房設計に寄せて
この湯河原の谷をはじめて訪れた時に、この谷こそは、新しい時代の創造の場所にふさわしいと感じた。
尾根の上に立つ建築は、尾根という台座を得る事で、一見モニュメンタルにそびえ立っているように見えるが、環境との関係は希薄であり、建築は一つ一つ孤立してしまって、相互に連動する事は難しい。
逆に、谷に建つ建築は、一つ一つは目立ちにくいかわりに、環境の全体が連動し、中心を流れる水の流れと連動して、人を包み込むような濃 密な空間を形成する。まさに選んだ土地はそのような場所であり、未来の創造にふさわしい、類まれな空間であった。
その濃密な谷に、今後さらに様々な要素が付加され、多様なアクティビティが重ねられていくであろう。谷はそういったもの全てを許容する無限に寛容な空間である。
建築もまたそれにふさわしい、多様性と寛容を 備えたものにしたいと考えた。
